【雌雄判別】ほぼ100%クワガタの幼虫がオスかメスかを見分ける方法!!

はじめてのカブト・クワガタ

みなさんこんにちは!美琴です✨

今回はクワガタの性別を「幼虫の段階で」見分ける方法をみなさんにお伝えします!

幼虫なんて一見、どれも同じに見えますよね💦

ですがこの方法を使えばかなりの高確率でオスかメスか分かるようになるんです!

さっそくまいりましょう!

雌雄判別するには“ココ”を見ろ!

さっそくですがみなさん、この幼虫を見てオスかメスかお分かりになりますでしょうか…?

…これを知っている方はクワガタ中級者(私基準)以上確定です!笑

この個体はメスですね。

ベルシコロールツヤクワガタのメスです。

では、一瞬でメス判定するにはどこを見れば良いのでしょうか?

ポイントとなるのは背側お尻付近です。

先程の写真をもう一度出します。

赤い丸で囲った箇所に注目!

地肌の色とは異なる、黄色っぽい紋があるのが分かりますでしょうか?

これはクワガタの卵巣なんですね〜

3齢幼虫になってくるとメスはこの卵巣がハッキリ見えてくるようになります!

お尻から数えて3節目あたりにありますので要チェックです!

この写真は先ほどと同じ個体ですが、体の右側にも卵巣があるのが分かります。

左右合わせて2つ、1対卵巣があるんですね。

↑ちなみにこちらはベルシコロールツヤクワガタのオスの幼虫です。

お尻から3節目付近を見てみてもメスのような黄色い模様は見当たりません。

黄色いマークがあるのがメス、ないのがオスと覚えておきましょう!

この見分け方は私の経験上、

ノコギリクワガタ類
フタマタクワガタ類
ツヤクワガタ類
ドルクス系(オオクワガタ、ヒラタクワガタなど)
メタリフェルホソアカクワガタ

に有効です!

国産・外国産問わず使える方法ですので、心強いですね(^^)

例外:卵巣での雌雄判別が困難(不可能?)な種

ここで残念なお知らせです。

今ご紹介したこの方法には実は抜け穴もあるんです…😭

なんと、卵巣の有無で雌雄判別をするのが非常に難しい種がいました。

実は、初心者からマニアまで大人気のニジイロクワガタがそうなんです!!!

これは私の実体験なのですが、

孵化してからプリンカップで育てていたニジイロクワガタの幼虫たちも大きくなってきたので

そろそろ一回り大きいボトルに移動させようとしていた時に衝撃の発見(?)をしました。

…なんと例の場所を見ても、全個体、斑紋がない!!!

20個体はいましたので確率論的に全個体オスということはまずないと言っても良いでしょう。

がんばって他にも何か身体的特徴で見分けられないかと腐心しましたが、ダメでした。

結局どの個体も区別せずに800ccの菌糸ビンに投入しました(笑)

ここで私なりに考察してみたのですが、

ニジイロクワガタは他のクワガタとは一線を画した進化を遂げた独自の種なのではないかということです(唐突ですが…)。

まず、ニジイロクワガタは他種のクワガタに比べ性差が少ない(あまり性的二形が認められない)種と言えるのではないでしょうか。

と言うのも、成虫を見ても体のサイズに雌雄で大きな開きがない。

クワガタの仲間では大きなオスに対して非常に小柄なメスという構図が幅広い属で見られますが、

殊ニジイロに関してはオスの体長に比べてメスもそれなりに大きいです。

さらに言えば、小型でかつ短歯のオスともなれば、パッと見メスとの区別がつきません
(厳密にはメスの上翅に並ぶ点々を見れば判別できますが…)

さらに、オスメスともに言えますが、体つきもかなりユニークですよね。

大きい前胸背板に対し、
頭が小さく、
体は分厚くずんぐりとしている

どちらかというとカブトムシかのような印象を受けます。

他にも幼虫の形態もかなり特徴的で、

多くの種では頭からお尻まで寸胴な体型をしていることが多いですが、

ニジイロクワガタではお尻の先端に向かうに従って細く窄まっています。
(逆にツヤクワガタはお尻周りが大きい)

性差が少ないのは成虫どころか幼虫の時期からということになるのでしょう。

余談ですが哺乳類に関して言えば、オーストラリアには「有袋類」というグループがいますよね。
カンガルーなどが有名だと思います。

有袋類は他の大陸の哺乳類とは異なる進化を遂げたグループです。

さて、このニジイロクワガタに至ってもオーストラリア原産です。

海を回遊できる魚類や高い飛行能力をもつ鳥類ならまだしも、

基本陸上で生活していて、飛翔能力もそれほど(大陸間を横断できるほどは)ないクワガタなんかは広大な海が横たわることで地理的な隔離が起こり、遺伝的に異なった集団が生まれやすくなるんでしょうね。

ということで、

私の中でニジイロクワガタは

おそらく地理的な隔離により他とは異なる進化をしたグループで、形質の雌雄差が少ないものなのだと理解しており、

だからこそ幼虫の雌雄判別をしても仕方がないし、する必要すらないのだと捉えています。

【初心者向け】なぜ幼虫段階での雌雄判別が重要なのか

このパートはクワガタを長年育てていらっしゃる方からすると特に疑問を持たれないでしょうから

お時間のない方は読み飛ばしていただいてもオッケーです。

ここではこれからクワガタ飼育をしていく、または始めたばかりという方に向けて

なぜ「まだ幼虫の段階で」雌雄判別をするのが重要なのか

ということに対する私なりの答えを書いていければと思います。

それは、

飼育にかかる資源(ボトル、マット、菌床など)を過不足なく使うため

この一言に尽きるかと思います。

例えばちょっと考えてみたいのですが、

オスの大型を羽化させるには幼虫を3000cc以上のボトルで育てる必要がなる種があるとします。

もしこの種のオス幼虫をメス判定して、小型のボトルで、かつ少ない餌資源(マットや菌床)で育てたとすればどうなるでしょうか。

死亡する、とまではいかないかもしれませんが、

おそらく相当小型で羽化するのではないでしょうか。

そしてこれがツヤクワガタやホソアカクワガタ、ノコギリクワガタなど、

幼虫時の栄養状態の違いによって成虫になった時の歯形(大顎の形状)が違ってくるグループになると、

せっかく羽化したオスが短歯型(小歯型)になってしまう可能性が高いです。

別に小型だろうが短歯型だろうが気にしないという方もおられるとは思いますが、

やはり多くの方はせっかくだったら大型で長歯型のオスを見たいですよね?

だから幼虫のうちにオスを見抜くことが大事になってくるんです。

成虫になってからどれだけがんばって餌(昆虫ゼリー)を与えても、もうそれ以上は大きくなりませんからね〜

しかしこういう声もあるかと思います。

それなら最初からオスもメスも区別せずに全て同じように大きなボトルで幼虫管理すれば良いのではないか

と。

確かにこの方法なら雌雄判別する手間を省いて、かつ、小さなオスを羽化させるリスクも減らせそうですね。

ただ、ここで考えて起きたいのが、

メスを大型ボトルで育てる必要がどれほどあるのか

ということ。

もちろんメスに関しても大きなボトルで豊富な餌を与えて育てることで大きく、健康な個体を羽化させられますが、

オスよりも遥かに小さい傾向にあるメスは、案外コンパクトな管理でもそれなりの大きさに育ってくれることが多いです。

となると、多くのマットや菌床を使ってVIP待遇したところで、資源を全て使うことなく(食い切らない分を残して)羽化してしまうということになりますよね。

これは勿体無いです。

1匹2匹程度の飼育ならまだしも、

クワガタをブリードする場合は数十匹単位で幼虫が生まれ、管理していくことになるので、

メスまでオスと同じように育てるとなると全個体分合わせて余計な出費がそれなりに発生してしまいますし、

大きなボトルを自室に置くことになるので飼育スペースが圧迫されます。

このように、メス幼虫を適切な資源(餌、お金、空間)で管理していくという観点からもやはり幼虫の雌雄判別は大切でしょう。

補足:その他の雌雄判別方法

ここまでは卵巣の有無で雌雄が見分けられるよ、

ということをお話ししましたが、

他にも方法がないわけではありません。

具体的には、

・幼虫の頭(オレンジ色の部分)の幅を比較する
・幼虫体重を比較する
・腹側にあるオス特有の白い筋を見る(これはカブトムシの場合ですが…)

などがあります。

オス幼虫は同じ管理をしていればメスよりも体重が乗りやすく、

頭の幅も大きくなる傾向があります。

実際これらを見て雌雄判別をされている方も多いのですが、

ただですね…私美琴は正直体重や頭幅だけを見て判別するのがあまり得意ではないため今回は割愛させていただきました。

卵巣に関しては基本「あるか、ないか」の二択で白黒つけられるのですが、

少なくとも体重には当然グラデーションがあります。

つまり、体重が軽いオスもいれば重いメスもいます。

実際私自身体重だけに頼った雌雄判別には過去失敗しており、

メス判定していたオスが小型で羽化してきたという苦い経験があります。

頭幅を見るのも正直自信がありません。

十分育った3齢幼虫なら差が出やすいと思いますが、その時点で雌雄判別してもすでに遅いです。

となると2齢〜まだ小さな3齢くらいの段階で個体たちを比較するしかないのですが、

複数個体を扱っていると齢(成長段階)にバラツキが見られ、混ざり合っています。

残念ながら個体間に頭幅の差があったとしても、

それが幼虫の齢(成長段階)によるものなのか、性別によるものなのか私にはわからないのです。

例えばある個体を見た時に、

「この個体はオスだから頭が大きいのか、はたまた本当はメスだけどすでに3齢だからなのか…」

と悩んでしまいます。

※ちなみに私の経験上ですが、体サイズは小さいのにそれに不釣り合いなほど極端に頭の割合が大きい個体はオスであることが多かったです。

あと、あくまでカブトムシのケースになりますが、

腹側にある白い線状のマークで雌雄判別をするという方法もあります。

ですがこれも実際やってみましたがダメでした…

経験不足なのは認めますが、ヘラクレスで試してみてもどれがそのマークなのかさっぱり分からず、悶々としていました。

まとめ

はい、ここまで(私の中で)比較的確実にクワガタの幼虫の雌雄を判別する方法と、その意義などを語らせていただきました。

まとめると、

・クワガタ幼虫の雌雄判別には背側、お尻から数えて3節目あたりの卵巣(黄色)を見るのが良い
・ただし、ニジイロクワガタでは卵巣の有無による判別が困難。ただ、本種は雌雄の体格差も少ないことからオスもメスも同じ管理でOK
・他にも体重や頭幅の差を見るなど、方法もないことはない

というものでした!

みなさんも幼虫段階でオスとメスを分けて、「効率よく」飼育していきましょう!

ここまで読んでくださりありがとうございます(^^)
次回の記事もお楽しみに!
だすびだ〜にゃ⭐️

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