みなさんこんにちは!美琴です✨
ヘラクレスオオカブトを育てておられる方にお聞きしたいのですが、
みなさんは蛹化・羽化させる際に人工蛹室使っていますか?
私の場合は、確実にオスの角曲がりを防ぐ目的で一応は人工蛹室を作るようにしておりまして、
適切に管理さえしていれば今のところ全個体無事に蛹化・羽化してくれています✨
ですが飼育者によって意見やポリシーはさまざまです。
ヘラクレス飼育者の中には、
人工蛹室を使わずとも、ヘラクレスが自分で作った土の蛹室(自然蛹室)のまま管理した方が良い
という考えを持っておられる方がいらっしゃることも承知しています。
本当に、ここは人それぞれだと思います。
今回の記事ではあくまで私の視点からですが、人工蛹室を作成する意義について考えていきたいと思います!
特に、初めてヘラクレスオオカブトの幼虫を飼育されている方に読んでいただき、考えるきっかけになれれば嬉しいです!
また、サンプル数は少ないですが、実際に蛹室の大きさや蛹の大きさを測り、考察の材料としました。
写真もありますのでこの記事内(3章目:【検証】ヘラクレスオオカブトは自分の大きさに対してどれくらいの蛹室を作るのか?)で見ていただけると幸いです!
人工蛹室のメリット
そもそもなぜ人工蛹室を作るのか?
というところについて改めて考えます。
私の場合、繰り返しにはなりますが最大の理由は
オスのツノ曲がりを防ぐため
です。(既に飼育されている方の多くにとっては当たり前だとは思いますが笑)
ヘラクレスに限らずカブトムシのなかまのオスは蛹になる際に角を伸ばすわけですが、
周囲の空間にゆとりがないと、特にヘラクレスのような角の長い種なんかは角がどこかにつかえ、
蛹化とともに曲がってしまいかねません。
例えばケースの壁にぶつかるように蛹室を形成してしまったり、
何らかのトラブルで蛹室が壊れてしまったりした際、
本来蛹化時に必要だった広い空間を確保できないことになります。
そこで、人工蛹室の出番というわけです。
予めある程度大きく作っておくことで、よほど蛹化時の姿勢やポジショニングなどが悪くない限りは
高確率でまっすぐ角が伸長します!
もちろん、自然蛹室でも仮に障害物もなく、360°広く空間を作れれば角曲がりは起こりません。
また、人工蛹室を作る別の理由として、
個体の様子が観察しやすいから
というのもあります。
外から見える状態にすることで、特に、変態時などは観察するのが楽しいと思います。
余談ですが、私は大学院時代、ある昆虫の羽化にフォーカスを当てた研究をしていました。
その種はものの数十分で羽化が完了するのですが、
じっと縮こまっていた蛹が翅を広げ、立派な成虫へと変化を遂げるさまは今思い出しても神秘的です!
ですから、人工蛹室での羽化や蛹化の観察は、例えばお子さんの自由研究などには適していると言えるでしょう✨
ここまでの話をまとめると、人工蛹室を作った方がメリットとしては、
・高確率でオスの角をまっすぐに伸ばせる(自然蛹室が壊れてしまった、また、形成時にケースの壁に当たってしまった場合に特に有効)
・個体の様子を容易に観察できる(変態時など、自由研究にピッタリ!)
などといったことが挙げられます!
続いて、人工蛹室のデメリットも見ていきましょう!
人工蛹室のデメリット
では反対に、人工蛹室のデメリットを考えます。
まず挙げられるのは、
個体に余計なストレスを与えてしまう
ということだと思います。
まあ、当然と言えば当然なわけですが、
自然界では蛹室が個体を、周囲の空間からある意味隔絶させて蛹化、羽化に至るわけですから、
変態時というデリケートな時期に個体をむき出しにすること自体は、とても良いことかと言われるとそうではないでしょう。
そしてそういった時期に必要以上に触るのはリスクがあります。(特にお子さんなどは様子が気になるとは思いますが、グッと我慢することが大切です)
それから、別のデメリットとしては、
初心者にはちょっと管理のハードルが高い
というものもあります。
しっかりとマメにお世話をされ、タイミングの見極めができる方なら初めてでも大丈夫だとは思うのですが、
まず、自然蛹室内の個体を人工蛹室に移すタイミング(時期)に注意が必要です。
これが早すぎてまだ前蛹になる前だったら、人工蛹室に移したところで暴れてしまい、体重を落とすことにつながります(体重が落ちることで、成虫が羽化した際小型化します)。
そしてそのようなタイミングで人工蛹室に移したところでおそらくすぐに蛹化のスイッチが入るわけではないと思います。
逆に、遅すぎて蛹になってしまっていたら、角曲がりになっていても人工蛹室に移したところで元には戻りませんし、
もし既にきれいに角が伸ばせているのなら移す意味がありません。
それから管理という点で、他の手間としては、人工蛹室が乾燥しないように見ておく必要があります。
まず、人工蛹室をそのまま自室に置いておくのはNGです。
中の個体が乾燥して、最悪亡くなってしまうからです。(かつて私が失敗したことです…😢)
人工蛹室は、空気穴(窒息させないため)を開けた密閉容器などに入れるのが良いです。
そして、その容器の底に適量、水を与えておきます。
そうすることにより人工蛹室が水を吸い上げてくれ、適切な湿度が保たれます。(個体に直接水をかけないように注意してください)
また、人工蛹室が乾燥してきているのが目に見えて分かった日などは同様に、容器の底に水を入れてください。
ここまで、人工蛹室のデメリットを見てきました。
その内容は、
・敢えて自然蛹室から個体を取り出し、外からむき出しの人工蛹室に移すことで多少のストレスがかかる
・そもそも初心者には人工蛹室に前蛹を移すタイミングを見極めるのが少し難しい
・人工蛹室内が乾燥しないためのケアが必要
といったものでした。
【検証】ヘラクレスオオカブトは自分の大きさに対してどれくらいの蛹室を作るのか?
ここからは以前から私が興味のあったテーマについてお話しします!
それは、
ヘラクレスは自分の体の大きさ(蛹化した時の大きさ)に対してどれくらいの大きさの蛹室を作るのか?
ということです。
なぜこういう疑問が湧いたかというと、
私が見聞きしたヘラクレス飼育者は真逆の2つの主張をする人に分かれていたからです。
それらの主張とは、
「虫も馬鹿じゃないから、蛹化時に角を伸ばした分までゆとりをもって蛹室を作る」
というものと、
「個体が自分で作った蛹室の大きさは、蛹の大きさに対して全く不十分だ」
という対極のものでした。
つまり前者の主張は、飼育ケースの壁に当たることなくきれいに蛹室を形成すれば角曲がりの心配はない、とするもので、
後者は、ヘラクレスのオスは蛹室以上に長く角を伸ばすことがあり、角が曲がってしまうことが普通に起こりうる、というものです。
そこで、今回は1個体分のデータに過ぎませんが、
実際に蛹室の大きさと蛹の大きさを測って比べてみましたので結果をお届けします!

まずは少しかわいそうですが、せっかく自分で作ってくれた蛹室を開けました。ゴメンネ…
亜種はヘラクレス・エクアトリアヌスです。

前蛹を取り出した後の蛹室。少しだけ壁に当たっていますが、ほぼ完全な楕円形の空間です。
このまま定規を当てて蛹室の長径を測定したかったのですが、定規がケースの縁に当たってしまいケースの中まで入れられなかったので、
蛹室の長径の片方の端にスプーンを垂直に挿して立てて…

蛹室の端から端まで(長径)をこのようにして上から測ります。
写真では定規が蛹室の真上からズレているような画角ですが(笑)、リアルで見ると一応ちゃんと真上にあります…
端から端まで目盛りにして約15cm。
若干ケースに蛹室の端が当たっていますので、もう1cmくらいは幼虫が蛹室を長く作りたかった可能性はあります。
ここから人工蛹室を作り、前蛹を移しました。

そして、幼虫が自分で作った蛹室(自然蛹室)の長径と同じ「15cm」のラインを端から定規で測り、つけておきました。(人工蛹室の右端の上に一本長めの痕をつけてあります)

人工蛹室に移してからちょうど3週間。蛹化しました。
これを見ると、自然蛹室の大きさギリギリまで角が伸びていますね!
ギリギリ15cm以内に収まっています!生命ってすごい!!
先程書いたように、ケースの壁に当たらなければ長径が16cmくらいになるよう自然蛹室を作りたかったでしょうから、
本来の自然蛹室は蛹サイズの1.5cmくらいのゆとりを持って作られていたことになります。
この結果だけを見ると
「じゃあ人工蛹室いらないじゃん」
となりますが、少し注意は必要で、
なぜかと言うと(繰り返しになりますが)、あくまで私がデータを取ったのがこの1個体だけだからです。
他の個体だったら蛹室以上に蛹が大きくなってしまうかもしれません。
実際、この個体は図鑑に載っているレベルのエクアトリアヌスなんかと比べるとかなり小型に羽化させましたし、明らかに角が短いです。
また、エクアトリアヌス以外の亜種でも結果が違ってくるかもしれませんので、ここはしっかり記録を取っていく必要があるでしょう。
まとめ
今回は人工蛹室をつくるメリット、デメリットを列挙し、人工蛹室と自然蛹室を比較しました。
私的にはそれぞれにリスクがあるので、どちらがベターかはちょっと決められません…😅
基本的には自然蛹室のまま羽化までもっていって、自力ハッチを待つのが理想なんでしょうけど、
ケースの端に蛹室を形成するときも普通にありますもんね〜💦
初心者の方はこういうとき、昆虫ショップや詳しい飼育者の方が近くにおられたら相談するのがいいかもしれません!
とはいえ、基本さえ守れば人工蛹室を作ってそこで蛹化、羽化させる方法もネット上にたくさん情報がありますので、
あくまで自己責任ということにはなりますが、チャレンジするのも不可能ではないと考えています!
ぜひ、ご自身に合った方法を模索していただければと思います!
ここまで読んでくださりありがとうございます(^^)
次回の記事もお楽しみに!
だすびだ〜にゃ⭐️


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