7月も末になり、昆虫シーズンがクライマックスを迎えようとしています。
外では虫たちが活動的に飛び交い、ショップの生体コーナーが充実し始める…
この記事を読んでいるあなたも、何か昆虫を買ったり、捕まえたりして飼育に臨もうとしているかもしれません。
虫を飼うにあたり、多くの飼育者がまず揃えるのが「虫かご」だと思います。
網状のプラスチックの蓋がついているアレです。

世の中便利なもので、この類は地方でさえ100円ショップやホームセンターで容易に入手できる上、
インターネットをあたっても無数の商品がヒットします。
実際、お子さんと一緒にカブトムシやクワガタを育てておられるお父さんお母さんなど、
多くの方がこのタイプの容器を使っていらっしゃると予想しますが、
残念ながら、まもなく飼育にウンザリするようになる可能性が極めて高いです。
「たかが」入れ物一つで、です。
ポイントは3つ。
第一に、網状の蓋に虫がしがみつきます。
ケースの底部分(透明な部分)にいてくれれば何も問題はないのですが、
虫たちはしばしば逆さになって蓋にしがみつくんですね。
そして、カブトムシなら角を蓋に押し当て、クワガタなら大顎で蓋をガリガリと挟もうとします。
そして、立派な角や大顎を欠損する虫たちが後を絶ちません…
また、脚の先の爪も取れる可能性があり、危ないです。
一度失った部位は二度と再生しないのです。
第二に、網の隙間からコバエが出入りします。
虫かごに入ってきたたった1匹のメス蝿が至る所に卵を産み付け、ウジがわき、
爆速で羽化したおびただしい数の蝿たちが昆虫ゼリーや土に群がっては蓋の網目から出ていく。
家じゅう蝿まみれの地獄絵図です。
最後に、そもそも蓋のロックが緩いです。
言ってしまえば「安かろう悪かろう」なのですが、
100円ショップやホームセンターで買った虫かごは、虫が簡単に蓋をこじ開けられます。
それも力が弱いであろう小型の個体にも、です。
夜間、脱走した虫が部屋中飛び回り、うるさい羽音と虫の捜索にフラストレーションを募らせるだけで済めばまだ良い方で、
何かの拍子に野外に逃げ出してしまったら、最悪の場合法に触れかねません。
なぜなら、国産、外国産問わず放出した虫が周囲の生態系を撹乱させる恐れがあるためです。
さすがに私は外にうっかり虫を逃したことはありませんが、
今挙げた虫の身体の欠損、小蠅地獄、虫の部屋内への脱走は全て経験済みであり、
それらを機に、金輪際虫かごを使わないと決心しました。
こう書くと、
「虫かごがないんじゃ放し飼いにするしかないじゃないか!」
とクレームが聞こえてきそうなものですが、そうではありません。
虫には虫に適した「飼育ケース」があるものです。
専用の飼育ケースと言えど見てくれは「虫かご」と大差はありませんし、
それらも広義の「虫かご」に含まれるのかもしれませんが、
今からおすすめする2種類のケースを使ってみることで
あなたの昆虫飼育が今以上に快適になることをここにお約束します。
2026年7月吉日 美琴
ケースはこの2つから選べ!
私が提案するケースはこれら2種類です。
これらは先述の虫かごのデメリットをカバーしてくれるので私も重宝しています。
それが何かというと、
・クリアースライダー
・コバエシャッター
の2つです。
まずはクリアースライダー。
国産カブトムシ、国産クワガタムシなど、
それほど大型ではない多くの種の飼育に事欠かないと思います。


蓋はスライド式ですので、虫が蓋を跳ね上げてこじ開ける事故が起こりません。
また、コバエが入らないほどの空気穴も開いています。

蓋を開けるとこんな感じ。
クリアースライダーには買った時から仕切りがついています。
大きな部屋で主にオス、小さな部屋で主にメスを管理するのを想定されていると思いますが、
結構面積が狭くなってしまいますので
私の場合仕切りを外してしまい、オスもメスも1ケースにつき1匹で管理することが殆どです。


↑簡単に取り外せます。
次に、コバエシャッターです。

コバエシャッターには小さい方から、
タイニー
ミニ
小
中
大
と5段階ラインナップがあります。
写真のケースは「中」サイズ(2番目に大きい)です。

コバエシャッターは蓋にフィルターが付いており、その名の通りコバエの侵入を防止します。
空気は出入りできるようになっていますのでご安心ください。

私がコバエシャッター中を使うのは、主に産卵セットを作る時です。
例えば国産カブトムシの場合、ケース内に産卵用の土(マット)を敷き詰め、そこに交尾させたメスを入れるのですが、
ある程度深さと体積があった方がうまくいくので小さいクリアースライダーではなくこちらを使っています。

尚、先ほど述べたようにコバエシャッターには他にもサイズ展開がありますから、用途に応じて選ぶことができます。
「コバエシャッター小」はクリアースライダーよりも一回り大きく、外国産のクワガタのオスでも飼育できます。
しかし、それより一段階小さい「ミニ」サイズともなると
体積はクリアースライダーとほぼ同等ではありますが低面積が小さい(ほっそりとしている)ので
クリアースライダーほど使用頻度は多くありません。
最大である「大」サイズは大型カブト(ヘラクレスなど)の産卵セットを組む時などに使えます。
逆に、一番小さい「タイニー」はほぼ使ったことがありません。
結論ですが、昆虫、とりわけ国産の定番種を育てるにあたっては、
まず
クリアースライダー
コバエシャッター中
の2種類があれば差し支えないと思います。
冒頭にも述べた通り、単なる「虫かご」は蓋の特性上様々な問題が生じ、
遅かれ早かれ飼育にフラストレーションが溜まること請け合いです。
気持ち良く昆虫を飼育したい場合、お金で種々のトラブルを解決するという考え方も一つです。
ご紹介したケース類は目玉が飛び出るほど高いアイテムではありませんので、ぜひ、投資してみてはいかがでしょうか。


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